株・FXの追証とは?払えないとやばい?追証請求について、とにかくわかりやすく解説します。
2016年に入ってから、「マイナス金利」の導入などが原因で株式市場や為替市場では激しい値動きが見られます。それに伴って追証の発生件数も増加の傾向があるようです。
以下が一般社団法人金融先物取引業協会のホームページに掲載されている「ロスカット当未収金発生口座数」になります。
上のデータから、2016年1月には払いきれないほど多額の追証の発生数がここ1年で2番目に多く、その原因はすべて「価格の急変」であることがわかります。
このページに訪れたということは、払えない追証に頭を悩ませているのではないでしょうか?でもあなただけではありません。株・FX取引をしている多くの人は同じような悩みを抱えています。
追証の仕組みについて確認し、同じ過ちを犯さないための対策や追証が払えない場合はどうすればいいのかについて解説していきます。
目次
追証は証拠金(レバレッジ)取引の「影」
少ない資金でも多くの株を購入したり大きなポジションを持てることが、証拠金取引の「光」の部分だとすれば、追証は証拠金取引のリスク「影」の部分です。
含み損(評価損)が有効証拠金を割り込むと追証発生
そもそもなぜ追証というものが発生するのでしょうか。その仕組みを例を挙げて説明していきます。
(レバレッジの説明から行っているため、追証の仕組みを知っている人は読み飛ばしてください)
例えば、200万円の「商品A」があるとします。この商品を購入して、価格が150万円になったら50万円の損失、価格が250万に上がったら商品を売ることで50万円の利益がでることになりますね。
ただ、200万円のお金を簡単に出すことができる人はそうそういません。そこで証券会社は「40万円の担保を入金したら商品Aを買っていい」というような感じで商品を購入できる仕組みを作りました。この仕組みがレバレッジ取引(証拠金取引)です。担保は取引で生じた損失の充当のためのお金だと考えてください。
このレバレッジ取引では、利益や損失は実際に生じている利益や損失と同じ額になります。150万円に値下がりしたら、そのまま50万円の損、250万円に値下がりしたらそのまま50万円の利益がでるといった感じです。
しかし、商品を持っているだけでは利益や損失は確定しません。買った商品を売ることで、勝った当時の値段との差額が利益や損失になります。
ただし、証拠金取引には含み損(評価損)という概念が存在します。
含み損(評価損)とは、「今決済すればどれくらいの損失がでるか」というもの。「含み損=価格の(下落)幅」と考えて問題ありません。
含み損が大きくなると、決済した時に入金した担保では損失をカバーできない可能性があります。
当然、証券会社は含み損が担保よりも大きくならないうちに決済したいですよね。
そこで証券会社は「今売りたくなかったら(買いたくなかったら)担保をもう少し入金してくれ」という通知を送るのです。追加で証拠金(担保)を入金する通知なのでその頭文字をとって追証(おいしょう)と呼ばれています。
また証券会社が追証を通知する基準がロスカット水準です。
追証が発生する基準がロスカット水準
追証が発生する基準は、業者ごとが設定しているロスカット水準に依存します。ロスカット水準とは「証拠金維持率の○○%以下」という形で表記されています。
証拠金維持率とは「含み損で口座残高がどのくらい減ったかを表す数字」のことで、「含み損=口座残高」になった時、証拠金維持率は0%です。
例えば、10万円入金して含み損(評価損)が2万円になった場合の証拠金維持率以下の通り。
日本のFX業者では、証拠金維持率50%以下がロスカット水準のスタンダードとなっています。(DMMFXや、GMOクリック証券など)
急激な為替変動で多額の追証が発生する場合も
徐々に含み損が大きくなっていく場合は問題ありませんが、急激な相場変動があった場合は一瞬で含み損が大きくなってしまう場合があります。
つまりロスカット水準を大きく下回った状態で追証の通知が来てしまうということです。
この場合の追証は「ポジションを維持したいなら追加で入金して」という趣旨のものではなく「担保で損失をまかなえなかった分をカバーするために入金して」というもので、先ほど説明した追証とは意味合いが変わってきます。皆さんが頭を抱えているのはこちらの場合の追証なのではないでしょうか。
(例)阿鼻叫喚のスイスフランショック
追証請求で、最近FX界隈が最もざわついたのは2015年に発生したスイスフランショックです。5分で1600pips、20分で3700pipsの値動きがあったスイスフランショックでは、多くのFXトレーダーが大打撃を受けました。まさに阿鼻叫喚の「追証祭り」です。
日本人トレーダーの主要取引通貨ペアでないにも関わらず、マネックスグループでは未回収金1億6000万円になり、個人投資家の中には追証により、数千万円の借金を背負った人もいました。
参考:マネックス、未回収金1億6000万円 スイスフラン急騰で
参考:スイスフラン急騰。社員がFXで大借金を背負った場合の会社の対応 – 榊 裕葵
追証の取り扱いについて。払う?払わない?
期限内に追証を払うとポジション維持できる
追証を口座に入金すると、そのままポジションを保持することができます。つまり一時的に損失が確定してしまう事態を回避できるということです。
追証を入金する期限は証券会社によって異なりますが、一般的にその日のマーケットがクローズするまでが締め切りになっています。
追証を払わないと強制決済・口座凍結
追証を支払わないと、証券会社は約束通り容赦なくポジションを強制決済します。損失分はみなさんが入金した証拠金(担保)から差し引かれることになります。
それだけでなく、追証を支払わないと同じ証券会社で新しくポジションをもつことができません。
ただ、担保である口座資金以内の追証は支払い義務が発生しません。
口座資金を超える追証は借金扱い
含み損で口座資金がマイナスになってしまった場合の追証は借金と同じです。こちらは「払えない」じゃすまされません。
一時的に証券会社が損失を補てんしているという形になるので、後日あらためて皆さんのところに督促が来ることになります。皆さんの中にも連日証券会社から電話がきたり、債権回収会社や弁護士などが来社してくるかもしれません。
証券会社は口座がマイナスになった場合の追証を請求する権利があり、法律でも認められています。
追証を払いきれないあなたに
「多額の追証が発生してしまった」現実から目を背けたい気持ちはわかりますが、現実から逃げていても状況をどんどん悪くなっていく一方です。
証券会社からの連絡を無視し続けてしまうと、証券会社は法的処置を講じてきます。財産の差し押さえなど、取立ての方法は消費者金融などから借金を延滞している時と変わりありません。
ですから「このまま追証から逃げおおせよう」という方は思いとどまってください。必ずどこかで捕まってしまいます。何かしら自分でアクションを起こすことが重要です。
- 証券会社に分割払いの相談をしてみる
- 自己破産を検討する
- 株・FXの失敗は海外FXで取り返す
今から何か行動するとしたら、考えられる選択肢は上記の3つになります。
証券会社に分割払いの相談をしてみる
基本的に証券会社は追証を一括請求してきますが、「どうしても一括で返済できないこと」を証券会社に伝えると分割払いに応じてくれる場合があります。
実際に証券会社と交渉して60回の分割払いができた事例もあるようです。
また「国民生活センター」や「証券・金融商品あっせん相談センター」などの機関に相談する方法もありますが、ハッキリ言って遠回りになってしまいます。
電話しても結局は「証券会社に相談してみてください」と言われるだけ。追証が払えないというのは完全に自己責任扱いになってしまいます。
手遅れになる前に、自分から証券会社に電話して真摯な態度で相談するようにしましょう。
自己破産には一縷の望みが
「あまりにも追証の請求額が多すぎて分割払いも無理そう」という方は、自己破産するという手もあります。
株やFXで発生したしまった損失は基本的に自己破産しても借金の免責が認められませんが、裁判官の裁量で免責が認められる場合があります。
「本当はダメだけど、今回だけは例外的に借金をチャラにしてあげよう」と裁判官が判断すれば、自己破産で追証の支払い義務がなくなる可能性もあるということです。
裁判費用がかかる上、確実に追証がなくなる保証がないのであまりオススメできませんが、最後の手段として検討してみる価値はあるのではないでしょうか。
海外FXで一発逆転を目指すのもアリ
「FXで作ってしまった借金はFXで取り返したい」という方は、国内の証券会社よりも海外FXの方がいいかもしれません。
海外FXは400倍以上のハイレバレッジで取引できるので、少ない入金でも多くの利益がでる可能性を秘めています。10万円入金すれば4000万円分のポジションを持つことが可能です。
もちろん逆に傷口を広げてしまう可能性もありますが、ワンチャンスにかけて、最後の悪あがきとして10万円程度入金して一発逆転を狙うのもありかもしれません。
海外FXは追証(借金)なしだから二の轍を踏まない
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どれだけ損をしても自分が口座に入金した額までです。海外FXで取引すれば、同じ過ちを繰り返してしまうことはありません。
追証は逃げても逃げても追ってくる
少し厳しいかもしれませんが、追証は完全に自己責任です。証券会社からすれば回収するべきお金でもあります。
「ロスカットがあるはずなのに何で借金なんてできるんだよ!」「理不尽だろ!」と思う気持ちもわかりますが、実際に起きてしまった現実から目を背けても何もいいことはありません。
追証に背を向けて逃走を続けるのではなく、一度振り向いて追証と向き合う勇気が大切です。
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