海外FX業者のスワップは超マイナー通貨ならあり!?実用性を徹底検証
FXの取引手法の1つには、スワップを利用してコツコツ利益を上げていくというものがあります。
スワップは平たく言えば金利差のこと。通貨ペア間の金利差を利用して、高金利の通貨ポジションを維持し続けることで長期的に利益を上げていこうというのがスワップを利用した投資手法です。
ただ、海外FXにおいてスワップは軽視される傾向があり、各業者の公式ホームページ等でも各通貨ペアのスワップポイントを掲載していることはほとんどありません。
スワップを重視して国内FXで取引していた方にとっては少しもどかしいことでしょう。
しかし、海外FXでの取引でスワップを気にしたところであまり意味はありません。
基本的には海外FXにはスワップを利用した資金運用は適してないのです。
ただ、海外FXにもスワップ狙いに適した取引環境があるのも確か。
「マイナー通貨ペアの高スワップポイント」の一点狙いで取引する場合に限り、スワップ狙いで海外FXを利用する価値は大いにあります。
目次
海外FXにスワップ投資が不向きな3つの理由
そもそもスワップによる利益を狙った投資は海外FXには適していません。それには海外FXの特徴であるハイレバレッジや、超短期売買が大きく関わっています。
ハイレバではポジション維持が至難
スワップ金利で利益を積み重ねていくためには、長期にわたって高金利の通貨ポジションを保持しなければいけません。スワップ金利は1日単位でみると数百円しか収益がでないので、半年、1年とポジションを維持することで初めてまとまった収益になります。
しかし、ハイレバレッジが醍醐味の海外FXにおいて1つのポジションを維持し続けるのは困難。レバレッジを効かせた分だけ少しの値動きでロスカットが決行されてしまうため、長期的にポジションを維持し続けるのはほぼ不可能といっても過言ではありません。
ポジション維持が困難となると、スワップ金利から受けられる恩恵も少なくなってしまいます。海外FXでスワップが軽視されてしまうのもうなずけますね。
海外FXでは超短期売買が主流
海外FXを利用する上での常套手段はハイレバでの超短期売買、いわゆるハイレバスキャルピングです。しかし、超短期売買と長期的なスワップ投資は読んで字の如く根本から相反しており、共存することはできません。
ハイレバスキャルピングとスワップ投資を天秤にかける必要がありますが、ほとんどが海外FXならではのハイレバスキャルピングを選択するでしょう。
主要通貨ペアでのスワップ投資で儲けるのは不可能
海外FXの本旨とそもそも正反対のスワップ投資法ですが、主要通貨ペアでは肝心のスワップポイントはほぼマイナスの値で、スワップで必ず損してしまいます。
国内FX大手のGMOクリック証券と、海外FX大手のXMで主要通貨ペアの1万通貨1日あたりのスワップポイントを比べてみましょう。
業者 | GMOクリック証券 | XM | ||
---|---|---|---|---|
ロング | ショート | ロング | ショート | |
ドル円 | -6 | 4 | -4.4 | -2.2 |
ポンド円 | -20 | 17 | -5.5 | -1.4 |
ユーロ円 | 1 | -4 | -3.9 | -3.8 |
豪ドル円 | -46 | 43 | -8.6 | 3.3 |
ユーロドル | 14 | -17 | -1.8 | -3.7 |
ポンドドル | -8 | 5 | -4.5 | -1.9 |
豪ドル米ドル | -40 | 36 | -7.2 | 1.9 |
具体例としてXMを出しましたが、海外FX業者のスワップポイントはだいたいこんな感じ。ほぼすべての主要通貨ペアで負のスワップポイントが発生してしまいます。ロングかショートのどちらかではしっかり正のスワップポイントを提示している国内業者と比べたら大違いですね。
海外FXにおいて主要通貨ペアで取引する場合は、ポジションのロングショートに関わらずほとんどすべての場合においてスワップで損してしまうのが現象です。
また、スワップポイントは所持ポジションの大きさに比例するので、ポジションを持てば持つほどスワップによる損失は拡大してしまいます。(ただ、1lot10万通貨のポジションを持ったところでで1日あたりの損失は数十円程度なので普段の取引には差支えません。)
海外FXにはフリースワップ(イスラム)口座があるが、、、
海外FXには、ごくまれにフリースワップ口座を提供している業者もあります。
通貨ごとに金利差があるため、通常は通貨売買には必ずスワップが発生しますが、フリースワップ口座とはその名の通り為替売買において全く金利が発生しない口座のこと。
理論的には、フリースワップ口座をうまく運用して業者をまたいだ両建て取引を行うことで為替リスクゼロでスワップの利益だけを得ることができます。
スワップ投資に有効な業者間両建てとは?
単純にプラススワップのポジションを持つだけでは、長期的にスワップだけで確実に利益を上げ続けることは困難です。
例えば、XMで豪ドル/米ドルの通貨ペアで1lot10,000通貨のポジションを持つ場合、ロングポジションで190円/日、ショートポジションで-720円/日のスワップ損益が生じます。
プラススワップを得るためには1lotで1日190円の金利が得られるロングポジションを保有しなければなりません。しかし、1日あたり190円ほどの金利は為替変動次第では一瞬で吹き飛んでしまいます。
利益を確実に上げ続けるためには、この為替変動に伴うリスクを排除しなければなりません。そこで皆さんが思いつくのは両建てでショートとロングの両方のポジションを持つことでしょう。
ただ、1つの業者内の中での両建てでは意味がありません。このXMの例をみてもわかるように、業者毎のスワップはマイナススワップの方が高く設定。この例の場合は、業者内の両建てで為替変動によるリスクはヘッジされてますが、1日あたり-530円金利だけで損してしまうことになります。(190-720=-530円)
そこで有効になってくるのが業者をまたいだ両建てでポジションをもつこと。これがFXの業者間両建てと言われるものです。
この例の場合は、豪ドル/米ドルの通貨ペアで1日あたり-190円以下のマイナススワップを提示している他業者のショートポジションをもつ必要があります。
仮にマイナススワップ-100円/日のショートポジションを提示している業者があった場合、XMのロングポジションと同様に、その業者の豪ドル/米ドルの通貨ペアで1lot10,000通貨のショートポジションを持つことで為替リスクが相殺。そのうえ、スワップ金利だけで差し引き90円の利益を毎月得ることができるのです。
業者間両建てでフリースワップ口座を用いると?
フリースワップ口座では、プラスであろうがマイナスであろうがスワップ金利が発生しません。
そこで、上の例で豪ドル/米ドルの通貨ペアで1lot10,000通貨のショートポジションをフリースワップで持つと、
- XMのロングポジションで毎月プラス190円のスワップ金利
- フリースワップ口座のショートポジションでスワップ金利なし
もちろんポジションサイズが同じ両建てなので、為替変動で損失がでることもありません。為替リスクなしで毎月190円の利益を確実に出していけるというわけです。
業者間両建てやフリースワップ口座には大きな落とし穴が!
これまでの説明を読んだ方は「海外FXでもスワップ狙いできるじゃん!」と思うかもしれませんが、実際そんなに甘くはありません。
業者間両建てやフリースワップ口座の利用には大きなリスクが伴います。
業者間両建ては違反行為の対象になることも
スワップポイント狙いのトレードは取引回数が著しく低下するので海外FX業者の目にとまってしまいます。業者としては顧客にたくさん取引してもらってスプレッドを徴収したいわけですから、取引しない顧客は望ましくありません。
当然各FX業者がそのような不良顧客に対する措置として、スワッピングトレードを違法行為とみなして口座を凍結することも十分考えられます。
フリースワップ口座を提供してくる業者は胡散臭い
フリースワップ口座は、法律によって金利を受け取ることを禁じられたイスラム教徒のために開設されたのが起源。そのため、ほとんどの海外FX業者にもイスラム教徒専用にフリースワップ口座が用意されています。
しかし、実はイスラム教徒以外にもフリースワップ口座を提供している海外FX業者も存在します。ただ、そのような業者はフリースワップ口座をエサにトレーダーを釣りあげようとする悪徳業者がほとんど。
そのような悪徳業者の特徴として、以下のような点があげられます。
- ライセンスなし
- 資金管理不明
- 日本語サポートなし
これはいわゆる詐欺業者の典型ですね。倒産されて証拠金そのものを失ってしまっては目も当てられません。甘い蜜に誘われないように気を付けましょう。
海外FXのマイナー通貨ペアには高スワップのものも
幅広い通貨ペアを提供している海外FXだからこそ国内FX業者では扱ってないようなマイナー通貨ペアが取引が可能。マイナー通貨ペアの中には国内FXでは考えられないような高いスワップポイントが付与される通貨ペアが存在します。
海外FXでスワップ狙いの取引をするなら、リスキーなフリースワップ口座に手を出すよりも、高スワップポイントのマイナー通貨ペアに絞って取引する方が得策です。
まずは南アフリカランド(ZAR)絡みの通貨ペアを見てみよう
国内FX業者を利用しているスワップ投資家の方の多くが注目しているのが南アフリカランド/円(ZAR/JPY)の通貨ペア。国内FX業者が提供している通貨ペアの中で最も高いプラススワップが付与されるのがこの通貨ペアです。
残念ながら海外FXではZAR/JPYの通貨ペアは取り扱われていませんが、ZAR絡みの通貨ペアということでドル/南アフリカランド(USD/ZAR)やユーロ/南アフリカランド(EUR/ZAR)とプラススワップを比較してみましょう。
業者名(通貨ペア) | GMO(ZAR/JPY) | XM(USD/ZAR) | XM(EUR/ZAR) |
---|---|---|---|
プラススワップ | 100円 | 約137円 | 約168円 |
※それぞれ1lotあたりのスワップポイントでZAR/JPYはロングポジション、USD/ZAR、EUR/ZARはショートポジションを取った時。
このように海外FXでは南アフリカランド絡みで国内FX業者よりも高いスワップ金利が付与されます。
1lotあたり200円を超える破格のスワップポイントも
南アフリカランド絡みの通貨ペア以外でも高いスワップ金利が付与される通貨ペアが存在します。中でもロシアルーブル(RUB)絡みの通貨ペアのスワップポイントは格別!
- ユーロ/ルーブルのショートポジションで260円(XM)
- ドル/ルーブルのロングポジションで200円(XM)
このように国内FX業者では考えられないくらい高いスワップポイントが付与されています。
高いスワップポイントが発生しているマイナー通貨ペアに絞って利用するなら、海外FXを利用する価値は大いにあるでしょう。
スワップ狙いで海外FXを利用するならマイナー通貨ペアで!
基本的にハイレバレッジで超短期売買が主流な海外FXでは、長期のポジション保持を前提としたスワップ狙いの投資には向いていません。
また、フリースワップ口座の利用も危険です。理論上はフリースワップ口座を用いた業者間両建てで確実にスワップによる利益を積み上げていくことは可能ですが、口座が凍結されたり詐欺業者によって証拠金そのものを奪われてしまうリスクが伴います。
そんな中、海外FXでスワップ投資するに値する唯一の根拠はマイナー通貨ペアの高いスワップポイント。1lotあたり200円を超える破格のスワップが付与される通貨ペアも存在します。
中でもXMでは、様々なマイナー通貨ペアで平均して高いスワップポイントが付与されています。
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口座名 | 最大レバレッジ | 日本語サポート | ドル/円 スプレッド | 追証 |
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